琉球の矜持

沖縄問題は在沖米軍問題だけでは無い。

もうひとつの沖縄問題は、沖縄の北方領土、即ち
【奄美大島・徳之島・沖永良部島・与論島】を代表とする【北緯二十九度以南】
の琉球弧の分断問題である。

沖縄は日本の中では一等特殊な県である。
日本本土の人間が全て沖縄を蔑視している訳では無いのだが、未だに沖縄は特殊な県である。
これは歴史の問題であり、血の問題だと考えざるを得ない。

僕の裡にも少しく日本本土に対する近親憎悪的なものがある。
福岡県・北九州市での二年半の暮らしは実に快適なものだった。
東京都・葛飾区での三十余年の暮らしもそれほど悪くはない。
それでも沖縄の特殊性を、僕の裡から消し去る事はできない。

僕ら沖縄人は大和に対して欠片も劣等感を持ってはいけない。
僕らの沖縄は、琉球は世界に恥じない素晴らしい文化を有する那なのである。

さて本題に戻ろう。
【奄美大島・徳之島・沖永良部島・与論島】の琉球弧からの分断には、
当時の日本政府と鹿児島県の理不尽さを感じてならない。
無力な琉球政府を好き勝手に蹂躙したのだ。
日本地図を、琉球弧を眺めれば、鹿児島県・奄美大島という文句の可笑しさは、
誰の目にも明らかではないのか。実に歪な帰属だ！